令和もこべえ Reiwa Mokobee

仕事をしている人が意識する方が良いことや、我が国の在り方の改善策について述べるかも🐈

中高英語指導一例:英国での大学生活で有用だった英語学習法🐱

 平成30年告示の学習指導要領にある外国語教育の3つ目標は、「外国語の音声や語彙、表現、文法、言語の働きなどの理解を深めるとともに、これらの知識を聞くこと、読むこと、話すこと、書くことによる実際のコミュニケーションにおいて、目的や場面、状況などに応じて適切に活用できる技能を身に付けるようにする」「コミュニケーションを行う目的や場面、状況などに応じて、日常的な話題や社会的な話題について、外国語で情報や考えなどの概要や要点、詳細、話し手や書き手の意図などを的確に理解したり、これらを活用して適切に表現したり伝え合ったりすることができる力を養う」「外国語の背景にある文化に対する理解を深め、聞き手、読み手、話し手、書き手に配慮しながら、主体的、自律的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を養う」である。今回はこのうちの2つ目を取り上げる。高等学校での授業を設定して書いたが、中学校でも使えるものである。2つめの目標を取り上げる理由は、文理問わず英語は重要な科目であり、英語で書かれた文献や論文を読むことになる生徒が、将来的確に文意を把握する練習をするために、この目標に着目した。高等学校を選択したのは、中学校に比べて読解する題材も見慣れない故に難解に見え、かつ良い指導者が少ないと考えているからである。

 具体的な授業の流れとしては、まず生徒に日本語訳を読ませるところから始める。これは読み進めようとする文章の全てではなく、半分程度にする。次に題材となる英文を読み進めていく。すでに対象の半分は日本語で意味を把握しているゆえ、内容把握は比較的容易であろう。次に、まだ日本語で読んでいないところを英文で読んでいき、大意把握の練習をする。さらに日本語で文章の後半を確認する。そのあとで、ペアもしくは3人組になり、今回読んだ文章の何が興味深いところであったかを伝え合い、これで授業終了する。50分の流れは以上である。  

 では、授業の冒頭である「日本語を読んで意味を把握する」ことからその意図と効果を述べようと思う。多くの英語指導者は「授業冒頭から与えられている英文を読んでいく」という作業を生徒にさせがちである。確かに「外国語で (中略)的確に理解」するとあるので、これが唯一の方法であると考えているのだと思われる。ただ、実際にこれをする場合、文章が短い場合や抽象度が低い場合などは良いのだが、その逆の場合は学習意欲が著しく減退してしまうケースが多い。実際、私が英国にいたときも大学から課される読書量に当初は辟易したものである。こういう「学習意欲を出鼻でくじかれる」という状況が、英語学習に限らず学習における最初で最大の障壁とも言えるのではないだろうか。先に日本語で読んで内容を把握するというのは、英語学習をスムーズに進めるという点においてだけではなく、学習意欲を低下させないための方法としても有効である。この対象英文の日本語訳で文章を読ませるという作業には大して時間はかからないはずなので、せいぜい5分間程度でよいであろう。

 次に、対象となる英文を半分ほどのところまで読んでいく。既に日本語で意味を把握している内容であるので、新出表現が出てきても、辞書を引くことなく意味を把握することができるはずである。生徒にとっての新出文法や語法は、生徒一人では理解しにくいので、ここは指導者が黒板やプロジェクターなどを用いて、用法を解説してするのが望ましい。この既に知っている内容を英文で確認していくという作業が授業のメインの1つで、ここは10分間程度かけたいところである。

 そしてこの段階、「英文で残り半分の内容を始めに読む」という段階が、この授業のメインである。文章の半分の意味を日本語そして英語の順で完全に把握しているので、残り半分も比較的スムーズに学習できると思われる。知らない単語や熟語、文法・語法などもあるとは思うが、すぐに辞書は引かずに、いったん最後まで読むことが望ましい。この段階は、指導者が生徒を指名しながら、単語・熟語の意味を確認したり、文法・語法を解説したりしていく段階である。ここがこの授業のメインということで、20分間程度、英文読解の練習をしたいところである。

 この後、日本語の文章を読んで、対象となっている英文の後半の意味を確認する。ここも日本語で意味を確認するだけで、英語を読んでいくわけではないので、たいして時間はかける必要はない。5分間程度で充分であろう。

 最後の10分間で、ペアまたは3人組になり、今回の文章で興味深かったところや自分の生活で似たようなことなどがあれば、英語で伝え合う。既に身に付いている表現だけを用いて話すのも良いが、今回の新出表現を用いて話すと記憶の定着につながるので、そうするように生徒に伝える。その際、指導者が英語で伝えるようにすると、生徒も英語に慣れる機会が増え、望ましいといえる。

 以上、平成30年告示の学習指導要領で示されている外国語教育の3つの目標のうちの2つめを考察してきた。英語を通しての内容把握は、英語だけで行えるに越したことはないであろう。ただ、学習途上の高校生全員がそれを行えるかといえば、大いに疑問である。さらに、そうしている授業もあるが、学習意欲が減退しているケースも少なくない。日本語が身に付いているので、まずは意味を日本語で取り、そのあと英語の表現を習得・練習という方法も、有効である。これは私が英国で大学在籍時に自力で見つけた方法であるが、この方法のおかげで、英語の母国語話者に混じっての学部での学習においてもさほど困ることはなかった。指導者の英語学習手段としても、大いに使える方法である。まずは指導者が模範となるよう、自らの英語力を徹底的に向上し、指導の幅を広げることも必要ではないだろうか。

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