平成から令和にあたる時期の学習指導要領改訂の最大注目点😸
平成最終版に学習指導要領改訂が告示され、令和3年から小・中学校、同4年から高等学校で新指導要領に移行された。従来からの変更点は「GIGAスクール構想」を進めることや「ICT教育」などが言われているが、法規形式のうえでの最大の変更点は、前文が付加されたことではないだろうか。ここで、前文の抜粋なり解釈なりをして、学習指導要領前文の内容を把握しておこうと思う。
前文の冒頭には「教育は、教育基本法第1条に定めるとおり、人格の完成を目指し、平和で民主的な国及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期すという目的のもと、同法第2条に掲げる次の目標を達成するよう行わなければならない。」とある。ここでは、我が国における教育の基盤ともいえる教育基本法の第1,2条を引用し、教育に法的な裏付けを与えていると読めるであろう。
次に「1 幅広い知識と教養を身に付け、心理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。」「2 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。」「3 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基付き、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。」「4 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。」「5 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。」を目標として掲げ、全教職員にこれらを再び想起することを求めているようである。
まだ続きはあるが、次回と次々回、引き続き学習指導要領前文について取り上げる。今回はとりあえず前文全体の1/3程度を述べた。
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