もこべえ数学・社会塾

仕事をしている人が意識する方が良いことや、我が国の在り方の改善策について述べるかも🐈

自分が理想とする数学指導法の根拠を、学習指導要領の中で探してみた🐈

 世の中の学問や産業に関しては、さまざまな文献や法令がある。これは、数学や学校に限ったことではない。よく思うのだが、役所や大企業などに採用されようと試験を受験する際に、面接試験対策として、こういう法令をかたっぱしから暗記しようとする人がいる。こういう努力は、大いに集中力を要求される割に、大して効果がない(得てして逆効果)。むろん、必要最低限の知識や用語は知らないより、知っている方が良いのは当然である。しかし、筆記試験などである程度の技能や知識を図る試験をクリアしたあとの面接(俗にいう人物)試験では、法令をかたっぱしから暗記して、それを自分にあてはめるという方法では、範囲が無制限に広がり、あまりお勧めできない。それよりも、自分の理想もしくは模倣しようとする具体的なイメージを頭に描き、それを裏付ける資料や法令を見つけるという方が、労力も少なく効果も大きい。

 自分の場合、理想とする数学の伝達・指導は学力下位層と上位層により大きく異なる。むろん、どの指導者もそれぐらいのことは暗黙的に把握しているはずだが、いざ面接などの場で「どのような教育を理想としていますか?」と言われたときに「みなが安心して勉強できる環境をつくり、学習者全員が学力を楽しく伸ばせるようにしたい」のような回答になってしまうと思われる。

 学力下位層について、最重要課題のものの一つは計算力(それも四則演算および九九)である。思考力を育てるというのが、学校数学の大義名分として掲げられているが、そもそも計算力が身に付いていない段階では、話にならない。ということで、計算力強化が目標としてかかげられているかと、中学校・高等学校学習指導要領で確認したが、それはないように見受けられた。

 計算力強化は数学科の目標として掲げられていないのは、身に付いていて当然と思われているからではないだろうかと思った。しかし、再度学習指導要領を読み直してみると、中学校・高等学校ともに3つの目標の一つに「数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする」と記されていた。これで、計算力強化という大義名分が法的に担保されたことになる。具体的な方法には、百ます計算の簡易版である25ます計算など、各指導者が工夫できるはずである。

 次に学力上位層については、その多くが進学を目標にしているので、当面は受験で必要な水準をクリアすることを念頭に置く必要がある。これについては、中学校学習指導要領では目標の2つ目の中に「数量や図形などの性質を見いだし統合的・発展的に考察する力」、高等学校学習指導要領では目標の2つ目の中に「事象の本質や他の事象との関係を認識し統合的・発展的に考察する力」について言及されている。個人的な解釈になるが、中学時代は図形などを直感的に把握することに比重が置かれ、高校時代は具体的なものから抽象度の高いことへと思考を慣らしていくように教科書が編纂されているのではないかと考えている。

 普段の指導では、中学段階では高校入試で図形が重視されている節があるので、ここに比重をやや大きく置いて取り組むのが良いのではないか。高校段階では文系は広く(浅くはない)分野横断的な演習が、難関受験では求められる。理系については微積分が重視されているので計算力強化が重要である。なお、ここでの計算力は学力下位層が課題とするものとは異なるが、反射的に数字が出てくるか(例えば11の2乗から19の2乗までの結果がすぐに出るかなど)は、学力上位層といえでも確認はしておきたいところではある。 

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